疲労感

体の疲れが取れません

体の疲れが取れません

私は30代既婚女性、スーパーでパートとして勤務しています。
質問なのですが、20代のころと比べて疲れが取れなくなったように感じます。昔は一晩眠れば疲労感なく起きられていたのに、眠気が続きます。年齢のせいなのかなとも思いますが、食事に気をつかい、睡眠時間も意識するようになりました。週4でパートをしていてある程度体を動かしていてトラブルもなくストレスもあまり感じていません。お酒もほぼ飲まず健康的な生活を送れていると思っていますが、慢性的な疲れがいつまでたっても取れないので困っています。
どうしてでしょうか?皆様のお知恵をお借りできればと思い、質問いたしました。どうぞご回答よろしくお願いいたします。

ホルモンバランスが原因かも

女性の体はホルモンバランスの影響を強く受けます。疲れが取れないと感じるのも、女性ホルモンの影響かもしれません。ホルモンバランスの乱れは疲れやだるさ、眠気を感じやすくなることがあるのです。女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの2種類があり、一定の周期でそれぞれ分泌量が増えたり減ったりしながらバランスを保ちます。ところが30代後半になるとエストロゲンの分泌量が減少していくため、ホルモンバランスが乱れやすくなり、疲れを感じてしまうのです。
30代になって疲れが取れないと感じるなら、睡眠や休養とあわせて、必要な栄養素を摂って内側からのケアも大事。ホルモンバランスを整えるのに役立つ栄養素の一つ大豆イソフラボンがあります。大豆イソフラボンは植物性エストロゲンとも呼ばれ、エストロゲンと似た働きをする栄養素。ホルモンバランスの調整に役立ち、女性の美しさや若々しさをサポートしてくれるので積極的に摂りたい栄養素です。
次に亜鉛です。亜鉛は女性ホルモンの分泌を促し、ホルモンバランスをサポートしてくれます。亜鉛が不足してしまうと女性ホルモンの分泌量が減ってしまい、ホルモンバランスが乱れて疲れの原因に。また、亜鉛は体を動かすエネルギーを作り出すための栄養素です。亜鉛が足りないとエネルギーを生み出せなくなり、思うように体を動かせなくなってしまいます。
そして鉄分です。鉄分が不足すると疲れやすくなる原因に。鉄分をしっかり摂ることで、体中にエネルギーが作られるようになり疲労感を和らげます。さらに鉄分は幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを作るために必要です。セロトニンが減ると気分が落ち込んだり、イライラしたりしやすくなるため、鉄分をしっかり摂りましょう。
仕事や家庭、子育てなど忙しい30代。疲れが取れないと感じたら今回紹介した栄養素を意識的に摂るといいでしょう。

無理なダイエットをしていませんか?

女性なら誰も経験しているといっても過言ではないダイエットですが、その方法に問題があるかもしれません。ダイエットの方法としてまず、食事制限があります。夜に炭水化物を抜いてみたり、朝食はがまんしたりと気合を入れて挑むのですが、長続きしないものです。そして、疲れが取れないのはダイエットが原因かもしれません。私たちの体を作り、活動の動力となるエネルギーは、食事から摂るものです。エネルギーが不足していると体は危険だと察知します。そこで、危険を感じた体は省エネモードに突入。つまり、体はエネルギーを消費しないように生きようとします。朝から電車で寝ている人、立っていられずすぐに座ってしまう人など、まさに省エネモードの状態といっていいでしょう。結局、入ってくるエネルギー(食事)が減ってしまえば、消費するエネルギーも減るように体が反応するのです。1日活動するために必要なエネルギーと栄養素を摂るために1日3食をしっかり食べることはとても重要です。忙しいからと朝食を抜いて、ダイエットで極端な食事制限をしていると、疲れがたまりやすい体になってしまいます。
流行の炭水化物抜き、糖質制限ダイエットは一時的に体から水分が抜けて体重が減るかもしれませんが、実際は痩せていません。さらに脳のエネルギー源は糖質なので、脳がエネルギー不足に陥ってしまいます。そうなるといつも眠かったり、朝起きられなかったりといった症状がでてきます。さらに体は脳のエネルギー不足を補うために自らの筋肉を分解して、たんぱく質1gから4kcalのエネルギーに。そうやって筋肉が壊され、脂肪だけが残ってしまうのです。一見細く見えても実は隠れ肥満なのは悲しいですよね。ただでさえ、30歳を過ぎると骨や筋肉は年に1%ずつ減っていくので、日々の運動で衰退のカーブをゆるやかにしていくことが大切です。無茶な食事制限は体の老化を早めてしまうので、食事制限のやりすぎには注意しましょう。

疲労回復を意識してみましょう

疲労がたまっていくと日中の居眠りや仕事でのミスの多発などトラブルにつながる恐れがあります。1日の疲れは、その日のうちで回復させたいものです。疲れが取れないときの回復法について紹介しましょう。
疲れたら回復のために休むと思いますが、どのように休んでいますか。テレビを見たり、スマホを見たりして安静にしている方は多いかもしれません。しかし、テレビやスマホ、パソコンの様な情報機器を利用していると私たちの脳は膨大な情報を処理するため、大きな負荷がかかっているのです。情報機器からの情報を処理するために脳や神経を酷使すると、神経的な疲労が生じてしまいます。
そこで、休むといっても安静にするのではなく、体を動かすアクティブレストを行ってみましょう。アクティブレストとは疲労時に体を動かすことで血流を改善させ、体内の疲労物質を排出する背局休養とも呼ばれる疲労回復方法です。もともとは連戦を行うスポーツ選手が素早く疲労を抜くことを目的とした疲労回復法のひとつで、運動後の整理運動(クールダウン)もアクティブレストになります。
アクティブレストの方法としては、ストレッチやウォーキングなどの軽い運動を行うことで、コンディションを整え、疲労回復が図れます。注意点としてはキツイと感じるほどの運動をすると、反対にストレスとなり、疲労がさらにたまってしまうリスクがあるので、心地よさを感じる程度の運動にとどめることが大切です。デスクワーク中心の仕事の場合、長時間座っていると前傾姿勢になり、背中や腰の広い範囲で筋肉が緊張して、血の巡りが悪くなってしまいます。30分おきに背伸びをしたり、立ち上がってトイレに行ったりするなど、少しでも体を動かすようにしてください。移動の一駅分だけ歩いてみる、エレベーターではなく数フロア分だけ階段を使ってみるなど、少しの動きを加えるだけでも疲労回復になるので行ってみましょう。
十分に休んでいるはずなのに、疲労感やだるさ、肩こりなどが解消されない場合、アクティブレストを取り入れてみることで解決できるかもしれません。適度に体を動かして疲労を解消するアクティブレストを実践してみてはいかがでしょうか。

睡眠による疲労回復

仕事だけではなく、家事や育児、あるいは介護などと忙しく、つい睡眠時間を削ってしまいがち。しかし、睡眠は肉体疲労だけではなく、精神疲労や神経疲労を回復させるには十分な睡眠がカギとなります。睡眠によって心身ともに完全な休養状態に入るからです。すなわち脈拍や呼吸はゆっくりとなり、血管は緩み血圧が下がり、筋肉は緊張から回復されます。この完全な旧状態によって疲労は回復するのです。睡眠は長ければいいのではなく、睡眠の時間と深さにかけあわせた量が関係します。睡眠リズムを一定に保ち、毎日同じ時間に起きることが大切です。
よく眠るために、睡眠に適した環境を作ることが重要で、室温をやや高めに静かな部屋にすることが必要ですが、興奮作用のあるお茶やコーヒーを就寝前に飲むことを避けることも大切です。眠れないときに眠らなければならないと考えると、余計にあせりが生じて一層眠れなくなってしまいます。こんな時は数字を数え、単純な事を行うことで脳のはたらきを切り替え、興奮をやわらげることが必要です。
夜間に十分に睡眠を確保できなかった場合、午後に短い昼寝をとるのが一つの対策です。昼寝は脳の疲労軽減などに効果があり、アメリカのビジネスパーソンの間ではパワーナップと呼ばれ、脳と体にパワーを取り戻すスキルとして浸透しています。ただし、睡眠不足は基本的に夜の睡眠が十分ではないと解消できません。

たかが疲労と思ってはいけない

疲れが続くのであれば医療機関を受診することも検討してみてください。疲れが取れない体の裏には、重大な病気が潜んでいる恐れがあるためです。貧血や糖尿病、ホルモン異常、膠原病などの影響で疲れが残っているかもしれません。一時的な疲れではなく、慢性的な疲労がある場合、念のため早めに医療機関に診てもらいましょう。
疲れで最近注目されている病気が慢性疲労症候群(以下CFS)。これまで健康的だった人がある日突然、全身に激しい倦怠感に襲われて体が動かせなくなり、症状が半年以上続くことが特徴です。CFSは長年、ただの怠け病や心の病ではないかと思われていました。しかし、最新の研究では、感染症や身体的、精神的ストレスなど要因がなくなった後も脳神経系の炎症が続くことが原因となっている可能性がわかってきたところです。CFSの男女比は1:2.4と女性に多く、発症年齢も20~30代が全体の65%を占めます。30歳前後で発症し、病名が確定するまでに4年ほどかかった人が多いそうです。
CFSの疑いがある場合、1週間以上休んでも疲れが取れない場合、内科を受診し、疾患が見つかればその疾患の治療を受けます。1カ月たっても改善しない場合、心療内科への相談を薦めます。そして、日常生活に支障をきたす疲労が半年以上続くなら専門医を受診するようにしてください。


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